拘縮が身体機能に与える影響

不動だから拘縮になるのか、拘縮しているから不動になるのか、ニワトリと卵の関係です。いずれにせよ不動が長期化すれば身体機能にも影響が及びます。胸郭の動きは上肢の動きに連動していますから、上肢の重篤な拘縮は呼吸機能の低下につながります。下腿三頭筋の収縮と弛緩によって静脈血は心臓に送り返されます。拘縮から歩行や立位が難しくなると、静脈還流が阻害されます。重篤な拘縮による局所的な圧迫が発生した場合は、循環経路自体が影響を受けます。拘縮によって活動が低下し、不動の状態が長期化すれば、内臓の働きも悪くなります。頸部や体幹はバランス調節に重要な役割を果たしています。これらの部位での拘縮の発生は、姿勢保持を難しくし、歩行時の転倒や椅子からの転落などの危険性が高まります。拘縮による身体活動の低下や不動の長期化は慢性痛に発展することもあります。