麻痺側を放っておいてはいけない理由

麻痺や障害がある側を患側(かんそく)、ない側を健側(けんそく)と呼びます。例えば右側血管疾患においては左片麻痺が残る場合が多く、患側を早々と諦め、健側の訓練ばかりを行うと、麻痺側の運動機能はさらに低下してしまいます。例えば左手の指に麻痺が残った場合、右手ばかりに頼った生活となりますから、右手をコントロールする大脳の左半球の活動が高まり、右半球の活動を抑制します。右半球の活動が抑えられると、麻痺した左の手指はもちろんのこと、左の足や体幹の運動機能までもが制約を受けるようになります。手指の麻痺が肘や肩のこわばりへと拡大し、やがて坐位や歩行バランスにも影響を与えることもあります。芳しい機能回復が望めない場合でも麻痺側の運動を続けて欲しい理由はここにあります。