パッションフルーツの芳香成分

グアバと並んで心身をリフレッシュさせる香りを放つのがパッションフルーツ。その香りの主体は、エチルブチレート、エチルカプロエート等のエステル類。香りとは炭素、水素、酸素がつながった有機化合物で、エステルは炭素同士のつながりの途中に酸素が入り、酸素がついた炭素にもう一つの酸素がついたものです。左図のCは炭素、Oは酸素、Rはその先のつながり方を示しています。同じエステルでも炭素の数が増えるにつれ、香りの質が重くなります。エチルブチレートC3H7COOC2H5はイチゴを想起させる爽やかなフルーティー香ですが、エチルカプロエートC5H11COOC2H5になると、リンゴ、バナナ、パイナップルを想起させる(やや発酵したともいえる)フローラルなフルーティー香に変わります。これに完熟パイナップルの特徴成分エチルβメチルプロピネート、吟醸酒を想起させるメチオニルアセテートが加わり、パッションフルーツの特徴的な香りが構成されています。今日は香りの世界を化学的に説明してみました。